【連載第21回】週刊ビル経営『沖縄軍用地 投資のABC』
沖縄軍用地 投資のABC
第21回 沖縄軍用地の価格が下落中?
石川県能登地方を震源とする地震により、被害を受けられた皆さまに、心からお見舞い申し上げます。一日も早く日常生活を取り戻せるよう、お祈り申し上げます。
はいさい。ユニバーサル・リアルティ:玉岡です。このコラムが出ている頃は、桜前線が東北地方へ北上している頃かと思います。全国的に春の訪れを感じる時期となりました。
さて、前回は2024年から始まった「新NISA」が軍用地に影響があるの?をお伝えしました。少しそのおさらいをしたいと思いますが、①売却物件の増加、②購入希望者の減少、③世界情勢の様子見という3点から、現在の市場は、「買い手有利」な状況に入っています。とお伝えしました。その状況に加えて、3月は④マイナス金利政策解除、⑤株価の上昇、という大きな変化が起こったこともあり、さらに沖縄軍用地の価格は「下落中」です。
今回からこのコラムを読んでいただいている方に、軍用地の基本を、簡単にお話しします。
沖縄の米軍基地のうち「約40%が民有地」。また、自衛隊基地のうち「約58%が民有地」。この民有地の部分が、投資商品として売買されています。売買の価格は、【年間借地料(国から受取る金額)×『倍率』= 売買価格】というシンプルな計算式となっており、この『倍率』はいわゆる「人気のバロメーター」です。その倍率が、前述の要因から下がって、売買価格が下落中となっています。
最も価格が上がったタイミングは、2021年~2022年でしょうか。「嘉手納飛行場」という、返還予定が無く、最も人気の高い施設では、2021年~2022年で平均倍率62倍・利回り約1.61%で取引をされていました。そこが現在は、平均倍率約57倍・利回り約1.75%と下落しました。今、相場は下がっていますので、どこまで下がり続けるのか?というご質問をいただくことが増えていますが、残念ながらそれは誰にもわかりません。
過去を振り返りますと、2010年~2015年ごろの嘉手納飛行場は平均倍率約38倍・利回り約2.63%でした。そうお伝えすると、そこまで下がるかも?と想定される方もいることはわかりますが、昔と今は、沖縄の一般土地の価格に大きな差があります。3月に発表された「公示地価」ですが、2010年頃と現在を比較しますと、なんとその価格差は、様々な土地で約1.6倍~約1.9倍と、大幅に上昇しているのです。また、前回もお伝えさせていただいたのですが、今後は次の3点がキーワードになるかと思います。
- 返還予定:キャンプキンザー・普天間飛行場・那覇港湾施設・キャンプ桑江・陸軍貯油施設第1桑江タンクファーム・キャンプ瑞慶覧の返還が予定されており、軍用地の面積が大きく減少する可能性がある。
- 返還後の跡地利用:過去の例として、北谷アメリカンビレッジ、那覇新都心、ライカムなど、返還後に新しい街が誕生して資産価値が上昇。
- 沖縄の開発:現在、空港から高速道路:通称「小禄道路」が建設中。西部や北部へのアクセスが向上し、そのエリアにテーマパークやホテルなどの開発が進行中。
沖縄はアジアのハブとして、益々発展していくと思います。いつが買い時か、お悩みの読者様が多いとお聞きしています。弊社へお気軽に相談いただければと思います。今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
#沖縄 #nisa #投資