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    【メディア掲載】武蔵野で創業しよう!創業事例集2023年

    2023創業応援 玉岡 一央

     

    出版で気づいた「7つの夢」が事業構想の大きなヒントに

     


    (取材:いなだゆかり)
     

    『創業事例集2022年』にも応援記事を寄稿してくださったユニバーサル リアルティ株式会社の玉岡さん。待望の本が2023年3月に発売されたそうなので、改めてお話を伺ってきました。


    出版おめでとうございます。そもそもなんですが、なぜ本を出そうと思われたのですか?

    まず、自分のストーリーを考えることは創業する際にも大事なことだと思うんです。サラリーマンでいるうちは会社の敷いたレールをどれだけ精度高く走れるかなんですが、起業するとなると全てが自分の責任ですから、自分と向き合う必要があります。
    私は本を書くことで自分の人生の棚卸しをしました。マーケティングにもいろんな「分析」の手法がありますが、大切なのは自分の歴史や生い立ちを知り、分析をして、自分が何をやりたいのか、何をすべきなのかを見つけること。それが全ての原動力になり、目標を見失うことなく生きていけるのではないかと思います。
    本を出したのは、「知名度と信頼度を上げる」という目的がありました。本は自分が勝手に編集してアップするYouTubeなどと違って、プロの編集者やライターの目を通って世に出るものなので、「本が出ている」という実績はそれなりの信頼感があると思うんです。
    「吉祥寺」をタイトルに使うことによる地域のブランディングとか、敢えて大きな声では言いたくないような過去の借金のことなど、自分のダメなところも武器になるということにも人生の棚卸しで気づかせてもらいました。本にしないまでも、起業しようと思ったら、自分史を一回書いてみるのがいいと思います。その際に、私がよく話している「7つの夢」を起点に考えるとわかりやすいですよ。


    玉岡さんがいつもおっしゃっている「7つの夢」とは何ですか?

    チームで何かする時には、まず始めにみんなで「7つの夢」を話すことをおすすめします。「7つの夢」とは、①幼稚園児、②小学生、③中学生、④高校生、⑤大学生(またはそれぐらいの年齢の時)、⑥社会人になった時に自分が叶えたかった夢、そして⑦現在、自分が叶えたい夢です。
    小さい頃の夢は、親が敷いてくれたレールだったり、親の背中を見て憧れていたりすることだったり、あるいは反発して違うことをやろうとしたりと、親の影響が大きいです。成長するに連れて自分が出会った人の影響も受けながら、いろんな経験をして、それを吸収して今の自分があるんです。
    一本の木のように、土の中にある根っこは親で、そこから伸びていって枝葉の部分がある。枝葉の先っぽだけで「起業したい」と思っているなら、それは容易く折れやすいですが、もっと根っこの部分で「起業したい」と思っているのであれば、そう簡単には揺るがない。それなら絶対起業したほうがいいと思います。


    玉岡さんの今の夢はなんですか?

    弊社は社会課題としてSDGsの活動もやっています。例えば「庭先があまっているならシェアサイクルの置き場所にしましょう。そうすることでその物件の広告にもなりますよ」というようなことや、「飲食店の空私が不動産屋になったのは、お金が稼ぎやすいからですが、本当にそれがやりたいかと言えばそうじゃない。本当は羊飼いになりたいんですよ(笑)。脱サラして千葉で羊飼いになってたらYouTubeでもバズりそうでしょ(笑)。
    実はもともと洋服が好きだったんで、本当は洋服屋をやりたい。でも、洋服屋は儲からないしリスクがあると思うから、不動産屋で儲かったら趣味としてやればいいと。でもやっぱり「洋服が好き」というのが根本にはあるんです。
    だから、創業当初から「BRING」(使わなくなった服を回収し、リサイクルして服を作るブランド)と契約して、洋服のリサイクルの活動もやってます。「BRING」と弊社で契約があるので、どなたでも弊社と提携すれば「BRING」の回収ボックスを置くことができます。
    今度、ホテル業も始めるんですが、そこに「BRING」の商品も置いて、サステナブルとサードプレイスの楽しみ方を提案する会社を作りたいと思っています。がんばってきた不動産業と大好きな洋服を掛け合わせて、「衣」と「住」が繋がります。「食」は苦手で焼き鳥屋も継げなかったんですが、自分がやらなくても得意な人を呼び込めばいいですし。


    「住」はホテル業も?

    そうです。ホテルは吉祥寺で一部屋から始めようと思っています。それを商店街と繋げて、商店街の人が街をガイドしてくれるとか。商店街の道だけが描いてある地図を作って、案内する人が「私の好きなお店」をそこに書き込んで、それを持って行くと何かサービスがあるとか、商店街と一緒に楽しめたらいいですね。
    すでに「ユニバーサル・リゾート」という名前で商標を取ってありますし、ハワイには「ユニバーサル・ホールディングス」という会社も持っています。将来的にはホテル業と不動産業、洋服をやるなら洋服の会社というように分社化して、やりたい人に会社を売れるようにしたいんです。会社は売るけどフランチャイズ契約だけはしておいて、それだけで食べていけるような仕組みを考えています。
    その経営デザインを検証すると、たぶん10年ぐらいはかかると思います、いろんな問題もあると思いますし。ただ、その10年後から急成長していけるような種まきをしています。そのひとつが今回出した本でもあります。お陰様で重版もできました。


    ホテルはどんなホテルを考えているんですか?

    ホテル業をやるとすると、今回のコロナのようなこともありますから、ハードだけではダメなんですよ。ホテルに付随するソフト、たとえばさっき言ったような商店街とのコラボもありますし、もっと言えば「島」と吉祥寺を繋げたい。本を読んでくれた人はご存じかと思いますが、私は青ヶ島(伊豆諸島にある火山島)にいたこともあるので、島の良さも知っていますから。
    吉祥寺に泊まって、朝、調布の飛行場から新島や大島、八丈島へ飛んで、1日観光して、また吉祥寺に帰ってきて泊まる。そんな旅のスタイルを提案したいです。八丈、新島、大島は、調布からセスナで30分とか40分です。けっこう“旅感”ありますよ(笑)。
    そうして吉祥寺が東京の「島」とも繋がって、島のイベントを吉祥寺でやったりとか、うまくコラボしていけたらと。吉祥寺近辺だけで完結するのではなく、「島」とコラボして回遊性のある楽しい旅をご提案していきたいです。
    そうは言ってもみんなが望まないことをやってもダメなので、まずは賛同してくれるフォロワーを増やしながら一部屋貸してくれるところを見つけて、できればそのオーナーと一緒にやりたいですね。


    不動産業とホテル業の両方をやるとなると、たしかにひとりでは難しそうですね。

    社員を雇うのはけっこうリスクもあるので、共感できる仲間を集めてコアなメンバーを作って、お互いに情報交換ができるような不動産屋専用のコワーキングスペースを作りたいです。同じ不動産でもみんな専門が違うので、「売買ならこっちの人」「賃貸ならこっちの人」みたいに、不動産屋のデパートのようなスペースを作りたいなと。「空き家」のことや「相続」「事業承継」に関わることは士業とも連携して、ワンストップで対応できる、そういう場づくりができたらいいなと思っています。
    構想はできているので、ひとつひとつ事業の採算を着実にとりながら、自分の「やりたいこと」とお金と相談しながら実現していきます。


    いろいろやりたいことがあって忙しいですね!

    何かひとつダメになっても事業を続けていけるように、全体像を描いておかなくちゃいけないと思っています。
    例えば店舗で売上が悪くても、軍用地のYouTubeを細々とやっていると、月に一件ぐらい「買いたい」という人がいたりします。
    本を書いたのもけっこう効果はあります。本も出しているような人だからと安心して依頼してもらえますし、出会ったばかりの人がAmazonのレビューを見て驚いてくれたりします。
    Amazonのレビューは誰にも依頼したりしてないんですが、書いてくださる方がいるというのは本当に嬉しいですね。レビューを書くってものすごい労力だと思うんです。すごくありがたいです。


    本を書くことは、いろんな効果があるってことですね?

    今回、本を書くために人生の棚卸しをして「7つの夢」に気づき、過去の自分を見つめ直して、未来の事業の構想をイメージした上で起業して、今は10年後への種まきをしています。
    本の出版も含めて、こういった事業の構想は起業する前からイメージしていました。不動産屋の仕事は不動産を仲介することだけではなく、地域のプロデューサーとして動く必要があると思っています。「7つの夢」から8つ、9つと膨らませていきたいですね。


    (取材:いなだゆかり)

     
     
     
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